
これから英語の多読を始めたいと思っている人におすすめの多読本の1つが、ラダーシリーズになります。
ラダーシリーズは、美女と野獣や走れメロスなど、海外童話や日本文学を題材に英語学習者向けに語彙を制限して作られたリーディング教材です。語彙が制限されているため、とっつきやすい多読本の1つになります。
そんなラダーシリーズをこれからまとめさせていただきましょう!
目次
ラダーシリーズの概要
ラダーシリーズは初心者の英語学習者向けに作成された教材のため、語彙や英文の構造などが初心者向けに最適化されています。比較的、易しい多読本の1つであると言えます。これは、まさに初心者の方が多読を行う際に、重要な点と言えるでしょう。
ラダーシリーズのおすすめする点
ラダーシリーズのおすすめする点は、下記になります。
表現・単語が易しい
多読本としてラダーシリーズを見る上で最も重要なポイントが、表現や単語が易しいことです。英語学習者向けの作品ということで、表現や単語が制限されており、中学英語でも十分理解できる文法や単語が多用されています。
くろ
しろ
理解できない英語をいくら読んでもリーディング力は向上しません。海外の洋書の場合は表現や単語のレベルが高く挫折しやすいため、表現や単語のレベルを落とすことは、効率的にリーディングのトレーニングを進める上で非常に重要と言えます。
馴染みのある内容が多い
ラダーシリーズで取り上げられている内容は、海外童話、日本文学、自伝など、有名なものが多く、多くの人にとって馴染みのある内容であると言えます。予め概要を把握した状態で英文を読むことができるため、負荷を下げてリーディングすることが可能です。
くろ
しろ
海外の洋書の場合、内容を知らないケースが多く、場合によっては文化的な違いから理解するのが難しい内容もあるため、初心者の方にはあまりおすすめできません。ラダーシリーズではそういった点が無いのは、メリットと言えるでしょう。
1冊の文量が少ない
ラダーリーズは1冊辺りの文量が少なく、慣れてくると1冊辺り1時間程度で読むことができます。1時間程度であれば、初心者の方でも集中力を維持しながら読み切れる文量になりますので、慣れてくると1日1冊のペースで読み進めることも可能です。
くろ
しろ
海外の洋書の場合、1冊辺りの文量が多く、読み切る前に挫折しがちですので、初心者の方にはあまりおすすめできません。英語の多読初心者向けに作られたラダーシリーズだからこそ、適度な文量になっていると言えるでしょう。
ラダーシリーズのおすすめしない点
ラダーシリーズのおすすめしない点は、下記になります。
内容が大人向けではない
ラダーシリーズは英語学習者向けに作られているものの、取り上げられている素材が童話など子供向けのこともあり、大人の方が読んで楽しめるかと言われると、必ずしもそうとは言い切れない部分があります。気にならない人もいるかとは思いますが、退屈だと感じる人もいるかと思います。
くろ
しろ
レベルが上がってくると、大人の方も興味を持てそうなジャンルも増えてくるのですが、初心者におすすめのレベル1または2は、大人向けのジャンルが少ないのが欠点と言えるでしょう。
ラダーシリーズをおすすすめする方
以上のような特長を踏まえた上で、ラダーシリーズをおすすすめする方は下記になります。
- 初めて英語の多読を行う方
- 子供向けの内容でも興味を持って読める方
くろ
しろ
上記に当てはまる方は、ラダーシリーズを利用することをおすすめします。
ラダーシリーズの使い方を徹底解説!
ラダーシリーズで英語多読をしようとしても、難しいと感じる人も多いようです。そこで、最初は簡単なところからはじめて、徐々にレベルを上げていくことが重要です。そのためにも、次のStepで進めると良いでしょう。
- Step.1ストーリーを把握する日本語でストーリーを把握しましょう。
- Step.2重要単語を確認する冒頭の重要単語を確認しましょう。
- Step.3英文をざっと読む早く、頭から、辞書を使わず英文を読みましょう。
- 巻末のワードリストを確認する知らない単語を確認しましょう。
- 英文をじっくり読む理解できない英文がない状態にしましょう
Step1:日本語でストーリーを把握する
ラダーシリーズに取り組む上で最初に行うべきことが、日本語訳でストーリーを把握することです。ラダーシリーズで取り上げられている内容は比較的有名なものが多く、ストーリーの多くをインターネットで把握することができます。
くろ
しろ
初心者の方はどうしても内容の知らない英語を読むことに意識を取られがちですが、まずは意味構造を理解した英文を何度も繰り返すことで、英語の語順に慣れたり、頭から英語を理解したりすることが必要不可欠です。そのためにも一見遠回りに見えるこの行動が、最終的に近道になりますので、必ず取り組んで貰えればと思います。
Step2:重要単語を把握する
ラダーシリーズでは、本文に入る前に重要単語が一覧で掲載されています。本文を読み進める上で、知っておいた方が良い単語が記載されているため、これらを確認することで、多読をスムーズに進めることができます。
くろ
しろ
単語が制限されているとはいえ、本文の中には使わざるを得ない専門用語などがある場合もあります。それらの単語は知らない場合が多いため、予め確認しておくのは重要だと言えるでしょう。
Step3:英文をざっと読む
次のステップは、英文をざっと読むことです。具体的には、早く、頭から、辞書を使わずに読むようにしましょう。所々で知らない単語や理解できない英文も出てくるかと思いますが、止めることなく読むことを意識してください。
くろ
しろ
ストーリーは把握しており、単語のレベルも制限されているため、部分的に理解できなかったとしても、理解できる部分は多いのでは無いかと思います。逆に、最初から完璧さを求めると躓いてしまいますので、まずは読み切ることを目指しましょう。
Step4:巻末のワードリストを確認する
ラダーシリーズでは、巻末に使用されている単語が掲載されています。レベル1と2に関しては全ての英単語が、レベル3以上は高校レベル以上の英単語が記載されており、内容を確認することができます。英文をざっと読んだ段階ではいくつか知らない単語もあったかと思いますが、こちらで確認すると良いでしょう。
くろ
しろ
常にこちらを見ないと英文を読み進めることが難しい場合は、レベルを下げるか、基礎固めに戻るようにしましょう。巻末のワードリストは、あくまで確認用として使うことに注意してください。
Step5:英文をしっかり読む
最後のステップは、英語をしっかり読むことです。この段階になって、しっかりリーディングのトレーニングを行うことにより、今まで読めなかった英語を読めるようになったと感じることができるようになります。
くろ
しろ
難しいようであれば、常に前のステップに戻り、徐々に慣らすようにしてください。基礎基本ができていれば、最終的には必ずできるようになりますので、是非努力して貰えればと思います。
初心者におすすめのラダーシリーズ
初心者の方が初めてラダーシリーズで多読を行う場合、中学英単語のみで作られているレベル1かレベル2のものから取り組むことをおすすめします。そこで、レベル1とレベル2のものの中から、おすすめのラダーシリーズを紹介したいと思います。
美女と野獣
美女と野獣 Beauty and the Beast (ラダーシリーズ Level 1)
レベル1の海外童話の中からは、美女と野獣をおすすめします。全体的に英文のレベルが簡単であり、かつ内容も知っている方がほとんどかと思いますので、レベル1の中でもすらすら読み進め易い作品であると言えるでしょう。
くろ
しろ
近年実写化されたということもあり、大人の方でも好きな作品の1つであるという方も多いのではないでしょうか。実写版やディズニー版とはストーリーが違う部分もありますが、その点にさえ注意すれば、読みやすい内容と言えます。
走れメロス
海外童話はあまり好きでないという人向けには、日本文学の中から走れメロスをおすすめします。こちらも全体的に英文のレベルが簡単であり、かつ内容も知っている方がほとんどかと思いますので、レベル1の中でもすらすら読み進め易い作品であると言えるでしょう。
くろ
しろ
文学特有のやや難しい表現もあるのですが、ストーリー自体を追うことは問題なくできるかと思います。初めて読む際は、細かい部分で理解しきれなくても、気にせず読み進めるようにすると良いでしょう。
アインシュタイン
大人の方にも興味を持ってもらえそうな伝記の中からは、アインシュタインをおすすめします。有名な相対性理論なども紹介されており、大人の方でも興味を持って読み進められる内容であると言えるでしょう。
くろ
しろ
この本の欠点としては、相対的理論という概念が難しいため、簡単な英語で説明されているものの、理解に躓いてしまうことが多いことです。その点を除けば、非常に良い本であると言えるでしょう。
ラダーシリーズの使い方のコツ
ラダーシリーズは良い点があるものの、活用すべきなども数多くあります。それらについて述べていきたいと思います。
なお、英語多読のやり方やコツについては、下記の記事をご覧ください。
英会話初心者のリーディング教材に洋書や雑誌をおすすめしない理由とは?
Kindleを活用しよう
ラダーシリーズは、評判の良いものに関してはKindleでも販売されています。Kindleで販売されたものは評判が高く、内容が良いものも多いですが、Kindleを利用することで、様々な便利機能を使うことができるようになります。
くろ
しろ
Kindle端末では分からない英単語を軽くタップすると、瞬時にその意味を表示してくれます。また、「Word Wise」という機能を使えば、あらかじめ難しい英単語の下に簡単な英語の同義語を表示させておくことができるので、活用すると良いでしょう。
ibcオーディオブックスを活用しよう
ラダーシリーズは、その内容を音声化したIBCオーディオブックスというリスニング教材を合わせて提供しています。ですので、このIBCオーディオブックスを活用すれば、英文の構造を把握できると共に、リーディング教材としても活用することができます。
くろ
しろ
初心者の方にとって、内容や構造を把握した状態でリスニングトレーニングを行うと効率的に進めることができます。ラダーシリーズでリーディングを行った際は、IBCオーディオブックスで合わせてリスニングのトレーニングを行うと良いでしょう。
ラダーシリーズまとめ
ラダーシリーズの特長については、以上です。
英会話初心者の方の多読本としておすすめの1つですので、興味のある方はラダーシリーズを見てみましょう。正しい手順を踏めば、リーディングは必ず強化されますので、頑張ってください。
また、ラダーシリーズ以外にもおすすめの多読本があるため、個々のレベルや目的に応じて、最適なものを選ぶようにしてください。特におすすめできるものに関しては、下記の記事をご覧ください。
【2018年度版】英語のリーディングにおすすめの多読書籍3つ
